和紙の新しい壁紙

マッチング意図

西陣織の織屋、問屋である細尾の代表を務める細尾真孝と越前和紙工房で大紙の生産を行なう滝製紙所が協働して壁紙を開発する。見どころは、西陣の事業改革を行なってきた細尾の革新力、アイデア力と、こちらもまた時代のニーズに対応した創意工夫によって大判の紙の生産を行なってきた滝製紙所が、次代を見据えてどういったデザインの壁紙を創作するかという点である。そして材料である越前和紙の特質を引き出せるかであろう。細尾は、帯生産が主だった西陣織に技術革新をもたらし、国際的なファッションブランドのニーズに答えた製品展開で実績があり、滝製紙所は手漉きと機械抄きで襖紙の需要に応えるため大紙の生産をしてきており、豊富な紙漉きの技術がある。

細尾真孝

1978年生まれ。株式会社細尾 代表取締役社長。MITメディアラボ ディレクターズフェロー。1688年から続く西陣織の老舗、細尾12代目。西陣織の技術を活用した革新的なテキスタイルを海外に向けて展開。唯一無二のアートテキスタイルとして、世界のトップメゾンから高い支持を受けている。また、アーティストとのコラボレーションも積極的に行う。2012年より京都の伝統工芸を担う同世代の後継者によるプロジェクト「GO ON」を結成。国内外で伝統工芸を広める活動を行う。

 

https://www.hosoo.co.jp

HOSOO FLAGSHIP STOREショールーム内観

株式会社滝製紙所

1875年創業。手漉きと機械抄きにて越前和紙の大紙を製造。手漉きでは各種襖紙の他、創作和紙や全国唯一の襖判檀紙等を製造。機械抄きは2m幅での抄紙が可能で、襖判鳥の子をはじめ、色物から手漉きの技を活かした模様紙、美術小間紙を製紙している。ホテルや店舗等での施工実績も多く、アーティストとの協業など、別注和紙、各種OEMにも対応。伝統技術に新たな感性を加え、時代に流されない和紙の製造を心がけている。

 

https://www.takiseishi.com

滝製紙所